職人紹介

  • 大第一五号(2017年 (一社)日本人形協会より節句人形工芸士に認定
    企画デザイン・製作(代表取締役 社長)

    小出 松寿 (2代目) Shouju Koide(本名:小出道子)

    【経歴】

    1969年、大阪府東大阪市生まれ。
    初代小出愛の孫。初代小出松寿の長女として生まれる。
    幼少期より父「小出松寿」の傍らで作風・感性に触れ「松寿の人形」らしさを体得しつつ、
    学生時代は史学研究の道に進み歴史への造詣を深める。
    大学卒業後はファッション業界を経て、色彩や美への感性を磨く。
    2004年「小出愛」を継ぐべく工房に入社。市松人形と雛人形の基本製作技術を学び、
    「二代目小出愛」を襲名。工房松寿の提案する全商品の製品企画を担当している。
    2017年に節句人形工芸士に認定。さらに2018年には代表取締役社長に就任する。
    2021年、父「小出松寿」の急逝により「2代目小出松寿」を襲名。亡き父からの教えである伝統の技術「松寿の人形」らしさと彼女自身の経験と知識を融合した文字通り女流作家ならではの「優美で洗練された商品」を提供している。父と共に築き上げた製作集団「人形工房松寿」の主宰として今後ますますの活躍が期待されるところである。

  • 大第一〇号(2004年 (一社)日本人形協会より節句人形工芸士に認定)
    尾山人形製作担当

    福井 壽美子 Sumiko Fukui

    【経歴】

    1926年、大阪府大阪市生まれ。
    幼少時代から歌舞伎や江戸文学に親しみ、物心ついた時から押絵や人形作りを始める。
    1962年に初代小出愛(めぐみ)と出会い、職としての人形作りを行うようになる。創業期から小出松寿とともに尾山人形の工夫開発に努め、工房の一時代を築く。
    代表作は江戸の風俗人形、京舞妓、花魁、連獅子など。
    2004年、節句人形工芸士に認定。現在も現役である。
    製作方法は型紙や寸法帳を使用することはない。
    頭、ボディ、生地を見て「柄出し」「振り付け」を行う。
    それは工房の主宰をはじめ誰も真似できるものではなく、彼女の持つ飽くなき人形への好奇心と深い知識、長年の技術力に裏打ちされたものである。彼女の手から作られた人形は国内随一のもので他に比類なき貴重なものである。
    今後、一つでも多くの人形が作られることを望んでいる。

  • 大第九号(2004年 (一社)日本人形協会より節句人形工芸士に認定)
    工房製作部長 雛人形製作担当

    酒井 一翔 Isshou Sakai(本名:酒井輝一)

    【経歴】

    1965年、愛知県名古屋市生まれ。
    幼少期に東京都足立区に転居し、そこで日本人形と出会う。
    人形に対して興味を持ちつつ、早い時期に人形師になることを志したという。
    その志は小中高大学と変わる事無く今日に至っている。
    学生時代は歌舞伎など日本の伝統芸能や伝統文化の研究に勤しみ、並行して人形専門店や頭師・人形製造元を訪ね歩き知識を蓄えていった。
    大学卒業後は百貨店勤めを経て節句人形販売の道に進み、その傍ら古典京雛や昔人形の収集研究を行う。彼の近代人形の知識は業界屈指のものである。
    1995年、小出松寿に師事し「工房松寿」にて衣裳着人形の製作技術を学ぶ。その努力が実り、師より「酒井一翔(いっしょう)」の号を授かる。
    2004年、節句人形工芸士に認定され、2009年には工芸士展において
    「銅賞」を受賞。 現在は製造部長として「工房松寿」の中心メンバーとなり、
    より一層の活躍が期待されるところである。

  • 大第一七号(2017年 (一社)日本人形協会より節句人形工芸士に認定)
    雛人形製作担当

    金子 則房 Norifusa Kaneko

    1970年福岡県北九州市生まれ。
    幼少の頃より日本の伝統芸能と人形に興味を持つ。学生時代に大阪に転居し勉学に励みつつ人形師への道を模索する。2005年より縁あって当工房に入社。主宰の小出松寿と酒井一翔両者に師事。現在は雛人形の製作を担当。特に立姿親王を得意とし、既存の枠にとらわれない独自の発想力と新鮮な作風で今後の活躍が期待される。

  • 大第一六号(2017年(一社)日本人形協会より節句人形工芸士に認定)
    市松人形・球体間接人形「あや」製作担当

    谷澤 由美子 Yumiko Tanizawa

    1978年奈良県生まれ。
    幼少の頃から人形や服飾に接し、学生生活終了後に再度服飾関連の学校に進みその道を極める。アパレル業界の経験を活かし当工房に入社。現在、市松人形、球体関節人形「あや」などを担当。彼女の緻密さを表現する技と自身の持つ豊かな感性は目を見張るものがあり、「あや」においては衣裳デザイン縫製を全てこなしている。当工房には欠くことの出来ない重要な存在である。

  • 大第一八号(2017年 (一社)社団法人日本人形協会より節句人形工芸士に認定)
    雛人形製作担当

    大久保 美幸 Miyuki Ookubo

    1985年大阪府大阪市生まれ。
    幼少の頃からものづくりに興味を持ち、高校卒業後は京都で人形製作をカリキュラムとする学校に入学し技術や感性を磨く。2006年の卒業と共に当工房に入り当工房主宰の小出松寿に師事。現在は十三人揃えの製作を担当。高い技術力と日本の伝統美を具現化できる洗練された彼女の感性は業界の今後を担う貴重な宝である。